「傾聴」と聴くとどのような情景を思浮かべますか?きっと、話し手が話すことを、否定せずにひたすら聴いて共感している姿を思い浮かべると思います。しかし、実際の傾聴の現場では話し手が流暢にずっと話しているシーンが続くわけではありません。時には沈黙の時間もあります。人によっては、沈黙が1分~5分ぐらい続く場合もあります。
みなさんは会話の途中で沈黙の時間帯があるとどう思いますか?多分、気まずい思いをしたり、居心地が悪くなったりすると思います。そして、その沈黙を打破するために自分から何か言葉を発すると思います。傾聴で一番難しいのが「沈黙の対応」ではないでしょうか。それでは、そもそも話し手はどうして沈黙するのか考えてみましょう。そして、沈黙に上手に対応するためのコツを考えてみましょう。
沈黙の理由
話し手の沈黙の理由、それは話し手が考えている時間です。頭の中では何かを考えているのでそっとしてあげてください。
例えば、以下のようなことを考えています。
- 自分が話したことは正しい内容だろうか?
- 自分が本当に話したいことは何だろうか?
- 自分が話そうとしていることは実際どうだっただろうか?
- どこまで話してよいだろうか?
- この話はこの場面で必要だろうか?
- どう説明したら相手に分かってもらえるだろうか?
- こんな話をしたら笑われるかな?
- 相手の行ったことに同意できないな
沈黙中に考えてみるとよいこと
以下のことを考えてみるようにしてみてください。
- 話し手はどうして沈黙しているのだろうか?
- 何か不安に思っているのかな?
- この沈黙にはどのような意味があるのだろうか?
- 相手がこの沈黙を破る時の最初の言葉はなんだろう?
沈黙中に考えないほうがよいこと
沈黙中に、こういうことは考えないようにしてください。
- 何かを言わなきゃいけない
- 自分が話しの主導権を持たないといけない
- 何か教えてあげないといけない
沈黙中にやること
- 沈黙ごと傾聴する
- 沈黙を含めて相手を否定せずに受け入れる
カウンセリングのような場面で実際に話しを聴く場面では5分ぐらいまでは待ってあげてください。忙しいビジネスシーンにおいても最低30秒は待ってあげてください。
そうすることで「話をよく聞いてくれた。自分のことを受け入れてくれた」と感じてもらうことができます。
沈黙に慣れるにはかなりの時間がかかります。長い時間をかけるつもりで良いので沈黙に慣れるように心がけてください。5分間待てるようになったらプロフェッショナルですね!(笑)
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